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2025/6/26
お知らせ
最新型の経鼻内視鏡スコープを導入しました 
 
 
このたび当院では、上部消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ)検査において、オリンパス社製の最新機器「GIF-1200N」を導入いたしました。

従来の経鼻内視鏡よりも柔軟性の高い素材が採用されており、さらに高解像度・高画質の性能により、胃や食道の粘膜をより鮮明に映し出すことができる次世代型の内視鏡スコープです。

最大の特長は、視野が明るく、くっきりとした画像で観察が可能な点にあります。これにより、小さな炎症やポリープ、早期の胃がんなど、微細な病変も見つけやすくなりました。診断の精度が向上するとともに、検査時間の短縮にもつながっています。

また、スコープの先端は従来よりもさらに柔らかくなっており、鼻を通過する際の不快感や痛みを抑えるよう設計されています。経鼻内視鏡は、口からの内視鏡と異なり舌の付け根に触れにくいため、「オエッ」となる嘔吐反射が起こりにくく、検査中のつらさや不快感が大幅に軽減されることがわかっています。

胃がんの早期発見は、命を守るためにとても重要です
胃がんは日本人に多く見られるがんのひとつであり、進行すると命に関わる重大な病気です。現在では医療技術の進歩により、早期に発見できれば内視鏡による治療が可能な場合もあります。
ところが、初期の胃がんはほとんど自覚症状がなく、腹痛や黒色便などの症状に気づいたときには、すでに進行しているケースも少なくありません。
したがって、自覚症状がないうちに検査を受けることが非常に大切です。

●ピロリ菌は胃がんの大きなリスク
「ヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)」の感染は、胃がんの最大のリスク要因であることが明らかになっています。ピロリ菌は胃に住みついて長年にわたり粘膜に炎症を起こし、萎縮性胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんの原因になります。
萎縮性胃炎は自覚症状に乏しいため、家族に胃がんの既往がある方や、過去に胃の異常を指摘された方は、ぜひ一度、上部内視鏡検査を受けることをおすすめします。ピロリ菌に感染していた場合でも、除菌治療によって胃がんの発生リスクを低下させることができます。

●除菌後も油断せず、定期的な内視鏡検査を
ピロリ菌の除菌により、胃がんの発生リスクは確かに下がりますが、完全にゼロになるわけではありません。除菌前にすでに胃粘膜のダメージ(萎縮や腸上皮化生)が進んでいた場合、その後も胃がんが発生する可能性は残ります。
そのため、除菌後も定期的に胃カメラ検査を受けることが強く推奨されています。特に、年に1回の内視鏡検査を継続することで、万が一胃がんが発生しても早期発見が可能となり、内視鏡治療できる可能性が高くなります。
ピロリ菌の除菌は“終わり”ではなく、“胃がんの早期発見のスタートライン”です。将来の健康のために、定期的な内視鏡検査をぜひ継続してください。

ご自身と大切な人の健康のために
当院では、最新の経鼻内視鏡スコープ「GIF-1200N」を活用し、より苦痛の少ない、より精度の高い胃カメラ検査を提供しております。経験豊富な医師が、一人ひとりの状態に合わせて丁寧に検査を行います。
健康診断で異常を指摘された方、おなかの不調が気になる方、ピロリ菌の検査をご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたと大切なご家族の健康を守るために、札幌同交会病院の内視鏡検査をぜひご活用ください。

◆同交会ブログ